大学生のための家庭教師/大学生のための塾

対応可能な大学数学の分野

線形代数

大学数学で最も重要な基礎となる教科の1つです。
線形代数をしっかりと身につけておかないと、その先の様々な専門的な大学数学を理解することは難しくなってしまいます。
また物理学においても線形代数の考え方は頻繁に使います。
線形代数とは、「線形」つまり、真っ直ぐな世界で成り立つ数学です。
曲がった空間でも、十分に近づいてみると、真っ直ぐに近似できるはずなので、曲がった空間においても線形代数の知識は不可欠です。
専門課程の大学数学や大学物理が分からないとおっしゃる学生さんの原因は、主に線形代数と次の微分積分に起因することが多いです。
従って、線形代数はしっかりとご理解頂くことが、この先、専門課程に進むための必須条件となります。
通常、大学では大学初年度に習うと思います。

微分積分(解析学)

微分積分も線形代数と並んで最重要な大学数学における基礎的分野の1つです。
と同時に、高校数学との大きな違いと壁を感じる分野でもあります。
微分積分は高校でも数IIIなどで習っているので、軽くみていると、最初の授業で驚くと思います。
それは、高校数学では「当たり前」と思っていたことを「証明」させられるからです。
例えば、数列 $\{a_n\}, \{b_n\}$ が各々 $\alpha, $\beta$ に $n \to \infty$ に収束するとしましょう。
このとき、数列 $\{a_n + b_n\}$ は $\alpha + \beta$ に収束すると、直感的に思われるでしょう。
でも、大学においては「収束する」とはどういうことか?という「定義」を明確にし、上記の事柄をその定義に従って正しいことを「証明」します。
従って、その「問題意識」が分かっていないと、「なんでこんなことをするのか?」、「当たり前じゃないか?」と分からなくなってしまいます。
このように、大学数学では、高校数学と違い、「どうしてこういうことを考えるのか?」という問題意識を理解することが、第一歩となります。

集合・位相

集合・位相は、数学科以外では習わない学科もあるかも知れませんが、この先に、進んだ抽象数学を学ぶ際には必須となる分野です。
「集合」の様々な概念を「定義」に従って細かくみていくと、色々と一見不思議な結論が導かれたりします。
例えば、自然数の数と偶数の数は「同じ」ということが示されたりします。直感的には、自然数の数の半分が偶数で、残り半分が奇数のような気がしますよね。これも「無限」に関わる難しいと同時に面白いところです。
また位相では「ある点の近く」というのはどういうことなのか?という問題意識で「ある点の近く」という概念を一般化します。数学の抽象化、一般化の難しさ、面白さを楽しめる最初の関門と言えるかも知れません。この関門をクリアすれば、広大で面白い現代数学の世界が広がっています。

代数学(群論、環、体)

小学校の頃から、足し算や引き算、掛け算や割り算には親しんで来たことと思います。
大学では「足し算らしさ」や「掛け算らしさ」とは何かに着目し、その最も重要で単純なエッセンスだけを抽出し、「群」という数学的な対象を学びます。「群」はその定義の単純さからは想像できないほど奥深い学問です。
また、物理学とも深い関係があり、応用上も大変重要です。
また、「環」や「体」と言った数学的対象も、我々の知っている「演算」の入った「数」の体系の一般化で、大変美しい理論が構築されています。
2次方程式の解の公式は
\begin{align}
\frac{- b \pm \sqrt{b^2 – 4 ac}}{2 a}
\end{align}
と高校数学で学んだと思いますが、3次、4次方程式にはこのような「解の公式」が存在するのですが、5次以上の方程式になると「なぜか」そのような解の公式が「ないこと」が証明されたりします。

複素関数論

通常、高校までは関数と言えば、実数の関数を考えていましたが、これを複素数に拡張すると大変美しい理論が成り立つことが知られています。実数を複素数に拡張しただけじゃないか!と思うかも知れませんが、複素数で考えると関数に様々な制限が課せられ、その帰結として大変面白く美しい性質を持ちます。また、その際に成り立つ性質から、実数としての関数を見ていたらとても計算できないような複雑な積分を複素数の関数としてみることで解析的に求めることができたりします。
従って、応用上も大変重要で、物理学においても、複素関数論の結果はよく用いられます。

フーリエ展開/フーリエ変換/フーリエ解析

物理学においては、様々な微分方程式を解く必要性が出てきます。その際の強力なツールとなるのがフーリエ展開/フーリエ変換です。まとめて、この手法のことをフーリエ解析と言います。
数学的にも大変興味深い理論ですが、応用上とても重要です。
物理学だけでなく、工学でも広く応用されています。

ベクトル解析

ベクトル解析も物理学への応用が重要な数学の分野の1つです。特に、「電磁気学」で使われます。例えば、電磁気学の基礎方て式である Maxwell 方程式はベクトル解析の言葉を知らないと、その方程式さえ書くことが出来ません。
従って、物理学、さらには工学に広い応用があります。
また、数学的にも大変面白い理論で、興味深い一般化も考えることが出来ます。

多様体

線形代数のところで、「曲がった空間」と言いましたが、「曲がった空間」や「曲がった図形」を詳しく調べる分野です。曲線とは何か?とか曲面とは何か?世の中にはどのくらいの種類の「曲線」や「曲面」があるのか?を考えたりします。
しかし、「多様体」を考える上での根本的な哲学は「線形で考えることができる」ということで、線形代数をしっかりと理解しておくことが不可欠となります。さらに、微分積分の知識もフル動員する必要があります。
また、物理学にも重要な応用があり、大変興味深い分野です。

その他

ここで述べたのは、大学数学のほんの一部分です。
他の分野にも対応できる場合がございますので、お気軽にご相談下さい。

Email: tutor.qed@gmail.com