線形代数

行列と階数

$A$ を階数が1の $n$次正方行列とする。このとき、零ベクトルではない $n$次の列ベクトル $\vec{a}$ と $\vec{b}$ が存在し
\begin{align}
A &= \vec{a} {}^{\rm T}\vec{b}
\end{align}
と表せることを示せ。

$A$ の階数が 1 であるので、行列の列基本変形により、$\vec{0}$ でない $A$ の列ベクトル $\vec{a}$ が存在して、他の列は $\vec{a}$ のスカラー倍となる。$A$ の第 $i$ 列が $\vec{a}$ の $b_i$ 倍として
\begin{align}
\vec{b} &=
\begin{pmatrix}
b_1 \\
b_2 \\
\vdots \\
b_n \\
\end{pmatrix}
\end{align}
とすると
\begin{align}
A &= (b_1 \vec{a}, b_2 \vec{a}, \cdots, b_n \vec{a}) \\
&= \vec{a} {}^{\rm T}\vec{b}
\end{align}
と表すことができて、題意が示された。