線形代数

対称行列と交代行列(2)

$A$ をべき零行列 $B$ と可換な正方行列とすると、$AB$ はべき零行列であることを示せ。

$B$ がべき零行列であるので、ある自然数 $n$ が存在して
\begin{align}
B^n &= O
\end{align}
が成り立つ。
このとき、$(AB)^n$ を考えると、$A, B$ が可換であることより
\begin{align}
(AB)^n &= (AB) \cdots (AB) \\
&= A^n B^n \\
&= A^n O \\
&= O
\end{align}
となり、$AB$ もべき零行列となることが分かる。